「どうしてうちの子が難聴になったんだろう…」
診断を受けたとき、原因が分からず自分を責めてしまったり、不安でいっぱいになったりした親御さんは多いのではないでしょうか。
今回は、一般的に言われている中等度難聴の原因と、我が家が遺伝子検査を受けて分かったこと、そして「中等度難聴」ならではの制度の葛藤について書いてみたいと思います。
1. 中等度難聴の一般的な原因
子どもの難聴の原因はさまざまで、大きく分けると以下のようなものがあると言われています。
- 遺伝的な要因: 生まれつきの難聴の約半数は遺伝子の変化が関係しているとされています。
- 妊娠中・出産時の影響: 妊娠初期のウイルス感染(風疹やCMVなど)や、低体重・酸素不足など。
- 出生後の要因: 高熱を伴う病気や中耳炎の悪化、薬の副作用など。
「特に思い当たる節がない」というケースも多く、原因を特定するためには専門的な検査が必要になります。
2. 我が家の場合は「OTOA遺伝子」でした
我が家も詳しく調べるために遺伝子検査を行ったところ、両親ともに「OTOA遺伝子」の変異を保持していたことが原因だと分かりました。
親自身は聞こえに問題がなくても、お互いに同じ遺伝子の特徴を持っていることで子どもに難聴があらわれる「常染色体潜性(生)遺伝」というタイプです。
原因が判明したときは複雑な気持ちもありましたが、「誰のせいでもない」とハッキリしたことで、気持ちの整理がついた側面もありました。
現時点での医療技術では、この難聴を根本的に治す治療法(特効薬や手術など)はありません。ですが、遺伝子治療などの研究は世界中で進められているそうです。未来の医療の進歩に期待しながら、温かく見守っていきたいと思っています。
3. 「手帳がもらえない…」中等度難聴のリアルな制度の壁
実際に生活していて強く感じるのは、中等度難聴の「制度上のグレーさ」です。
- 身体障害者手帳の壁: 原則として聴覚障害の身体障害者手帳(6級)が交付されるのは「両耳とも70dB以上」からです。中等度(35〜69dB程度)の場合、日常生活で大きな支障があっても手帳がもらえない(=障害手当や各種割引などの手厚い助成対象外になる)ケースがほとんどです。
- 補助金のギャップ: 自治体によっては「軽度・中等度難聴児補聴器購入費助成事業」などで補聴器の購入補助が出る場合もありますが、それ以外の支援は乏しく、まさに“狭間”に置かれていると感じます。
「聞こえづらいけれど、制度上の支援は届きにくい」というもどかしさは、中等度難聴の子を持つ親にとって共通の悩みだと感じています。
まとめ:気になったらまずは大きい病院(専門外来)へ
「うちの子、もしかして聞こえにくい?」 「原因をはっきり知りたい」
そう感じている方は、聞こえの精密検査や遺伝子検査に対応している、大きめの総合病院や大学病院の耳鼻咽喉科(難聴外来・小児耳鼻科)を受診してみることをおすすめします。
原因が分かることで今後の見通しが立ち、必要なサポートにつながる第一歩になるはずです。

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